カウンセリング案内

臨床心理士・公認心理師

心理療法・カウンセリング室 セイル

​所在地:福井県坂井市春江町藤鷲塚40-29

(前日18時まで受付け可)

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マインドフルネスについて

​ここ数年でマインドフルネスという言葉が知られるようになりました。その起源は2600年前の仏陀時代に遡り、現代ではその宗教性は排除された形で、医療、福祉、教育、ビジネスなど広域な分野でその効果が実証されています。

マインドフルネスとは何かというと、いろいろな説明ができますが

  • 今・ここ」という瞬間にしっかり心が向いている状態。

  • そのとき、思考や感情にとらわれたり、良い悪いなどの判断や評価はせず、ニュートラルでフラットな状態。

このような状態をイメージしていただけたらと思います。​ここではマインドフネスについて詳しくみていこうと思います。

●このような方にマインドフルネス

❛考えすぎて頭が疲れている方、身体も疲れている方❜

(ざっくりと表現すると、このような方にマインドフルネスを体得していただきたいです)

​●マインドフルネスのポイント

  1. 「今」を大事にする​(過去のことや将来のことで悩んだり心配になったりするのは誰にでもあることですが、過去や未来のことで頭がいっぱいいっぱいになっている方も多く、そのような方にはマインドフルネスで「今」に注意を向けるように練習します。私たちは過去でも未来でもなく「今・ここ」でしか生きることができません。シンプルですが、まずは「今」にしっかり心を置くことを重視します。)

  2. 客観的に自分をみていくその時その時で自分の心の中で起きていることをモニタリングしていきます。次第に何が起きているのか分かってくると、つらい考えや気持ちとも距離が置けるようになるので、冷静かつ客観的に物事をみることができるようになります。)

  3. 心にゆとりが生まれる(感情的・衝動的な行動にブレーキをかける)自分のことをはじめ、物事を冷静に客観的にみることができると、心にゆとりが出てきます。例えばこれまでは感情任せにしていた言動にも一呼吸おいて対処することもできるようになります。

  4. どこに注意を向けるか?ということネガティブなことに集中するか、もしくは他のより建設的なことにに注意を向けるか。放っておくと、私たちはついネガティブなことに注意を奪われて苦しみをさらに強めてしまいがちですが、本来であれば人は自分の注意を向ける方向を自由に動かすことができます。マインドフルネスの練習ではこの注意の向け方をトレーニングするものでもあります。)

  5. 気持ちの切り替え、回復力を高める日常でのストレスやネガティブは避けることができないものですが、それらに遭遇した時にも上記にあるように注意を自由に動かして、ストレスやネガティブにはのみ込まれないようになります。さっと気持ちを切り替えて、「今」大事なことに注意を向けていきます。)

  6. 自分にも他者にも許す心・優しい心を養う​上記にも書きましたが、心にゆとりが生まれてくると自然と言動も変わってくるもので、日常生活が丁寧に味わい深く感じられます。自分の中で起きていることにも否定的にならずありのままを感じ、他者とのコミュニケーションでも思いやりをもって接することができます。自分にも、他者にも寛容な気持ちで対処できるようになります。)

  7. 日々の実践が大事マインドフルネスは頭で理解するというよりも、実際に体験してみることが大事です。やってみると、自分の心なのに如何に思うようにならないものか、実感できると思います。それは大事な気づきであり、興味深い発見がたくさん出てくるものです。日々の練習は根気が要ることですが、練習すればするほど、自然とマインドフルネスが習慣になっていることに気づくことと思います。)

●マインドフルネストレーニングの一例(呼吸法)

マインドフルネスの基本的な技法のひとつがマインドフルネス呼吸法です。自然にしている呼吸に能動的に注意を向けるトレーニングです。

「呼吸」はとても地味な刺激です。あえてその呼吸に注意を向けていきます。

  1. ​姿勢を正して、自分の呼吸を感じていきましょう。(自分の呼吸を意識する)

  2. しばらくやってみると、呼吸とは無関係の考えや思い出し(雑念)が浮かんでくるものです。❛こんなことして意味があるのかな❜ ❛うまくできない❜ など。

  3. このような雑念が出てきたら、ただそれに気づいて、そのままにして(考えに入り込まない、無理に抑えようとしない)、また呼吸に注意を戻します。

  4. しばらくの間、繰り返します。

時間が長くなればなるほど、いろいろな雑念が出ては消えていくのがわかります。注意点としては、雑念に没頭してしまうと、呼吸も見失ってしまうので、雑念に気づいたら、何度も呼吸に戻るようにすることです。雑念が出てくることはごく自然なことですから、心には「さまよいやすい」という性質があることも知ってください。うまくできなくてもぜんぜん構いません。下手上手もありません。まずは数分からはじめ、毎日時間をとって続けてみてください。

以上がマインドフルネスの基本となる呼吸法です。

●マインドフルネストレーニングの一例(その他の日中活動で練習)

呼吸法だけがマインドフルネスではありません。日常生活のすべての行動が練習になります。起床して布団から出るとき、顔を洗う時、歯を磨くとき、着替えるとき、歩くとき、誰かと話すとき、運動するとき、入浴のとき、食事のとき…など。

その時その時の行動にしっかり注意を向けてみてください。その行動とは関係のない考えが出てきたら、気づいて、また行動に注意を戻してみましょう。具体的には、身体の感覚や皮膚の感覚などを感じてみるようにします。行動と自分が一致しているようなイメージです。丁寧に一つ一つの行動を味わうようなイメージです。

日頃、自動的にやっている行動にあえて注意を向けてやってみると、能動的に行動できている充実感を感じたり、さわやかな達成感を感じることもあるかもしれません。大きなことや素晴らしい行動をすることが全てではなく、些細なちっぽけに感じる行動でも、マインドフルを意識してやってみるというこの積み重ねが「今」を大事に生活することにつながっていきます。

​生活のすべてをマインドフルネスを意識するのは難しいかもしれないので、今日はこの行動をマインドフルにやってみよう、という具合に、何か一つでも行動を決めてやってみてはどうでしょうか。

●まとめ

マインドフルネスに関する本やネットでもたくさん情報があり、とても参考になります。なるほどと理屈や方法を知りそれだけで済ませてしまうのはもったいないと思います。ポイントのところにも書きましたが、ぜひ実際にやって感じてほしいです。マインドフルネスの効果というものもいろいろありますが、実践して得るものは人それぞれ違いますし、効果を感じるタイミングも違います。自分のペースで続けていくことで、少しずつ心と体が整ってくるように思います。カウンセリングは自分と向き合っていくことですが、そのための基本スキルとしてマインドフルネスをとり入れています。一緒に学び、マインドフルネススキルを深めていきましょう。